フォレストページは今!ケータイ創作サイト今昔物語
創作・お役立ち 2017.10.06 18:00


うっ、こ、これは……!!

……?

スマホ見て固まって、どうしたの?

いや、ちょっととあるバナーに古傷を抉られてしまって……。



それにしてもなっつかしいなあ……あはは……。

よく分からないけど、しんどそうだね……。

そう、あれはケータイ小説サイト全盛期時代のこと……。

(また何か始まったな……)

名前変換機能で読んだBL小説!お気に入りのサイトに日参し送り続けたWeb拍手!管理人さんへの愛を綴ったBBS!

今でもありありと思いだせるあの頃の思い出……!!

まるで呪文のようなワードがたくさん……。

あ、でもこのフォレストページ?ってふーが前に使ってたのを見たことがあるような……。

おっ、今度は身近なところから言葉のナイフが。とてもつらい。

え、なんかごめん……。

これに関してはせんたの前でBLサイトを開いたりBL小説を書いたりしてた中坊のオレが悪いから気にしないでオッケーです。

さて、一通りオレの暗黒時代が明るみに出たところで……。

今回はこのバナーの配信元のサイト「フォレストページ+」についてのちょっとしたコラムを皆さんにお届けします!

また随分と唐突なような……。

いやいやせんたくん!実はこの話はオレたちとそう無関係という訳でもないのだよ。

え、そうなの……?

果たして真相やいかに!
フォレストページは、誰でも手軽かつ簡単に自分のサイトを作成できるというホームページ作成サービス。
現在でも根強い人気を誇る「夢小説の名前変換機能」を搭載した小説が書けるブック機能などを利用でき、携帯サイト全盛期が去った今でも、多くのユーザーに親しまれています。
BaLoonユーザーの皆さんの中にも、ちょうど5、6年前にフォレストページでBLサイトを運営していたという方もいらっしゃるのではないかと思います。
そして、皆さんはお気づきでしょうか。
BaLoonとあのフォレストページは運営元が同じであるということに……。
そうです。BaLoonにとって、フォレストページは大・大・大先輩(?)なのです!

ということで、いつもの記事とはやや趣向が変わりますが、今回は担当スタッフへのインタビューを交えながらフォレストページやフォレストページ+のサービスがオープンしたきっかけなどを綴ったコラムをお送りしたいと思います。
さて、何を隠そう筆者自身フォレストページにお世話になっていたユーザーの内の一人ということで、早速フォレストページ+でBaLoonホームページを作成してみました。
BaLoonのイメージに合わせ、シンプルなテンプレートを使って白と水色ですっきりとしたデザインに。

フォレストページ+では、様々なデザインテーマから好みのデザインのものを選んでワンタッチで着せ替えることが可能。まさにお手軽簡単!
もちろんHTMLタグを使ったカスタマイズもできるので、上級者さんでも自由に個人サイト作りを楽しむことができます。
あまり褒めちぎると胡散臭さが増してしまいますが(もう手遅れかもしれない)、とにかく「あの時のケータイサイトがiPh○eで……!」という感動がすごいです。
あの時にはなかったスマートフォンというデバイスの中に、懐かしいあの景色が広がっているのです……。
ここ数年、創作者さんたちの創作活動の場はSNSに移っていっているように感じますが、やはり個人サイトには個人サイトの良さがあるんですよね。
「そんなとこ誰も見てねーよ!」という非常に細かい部分のデザインにこだわってHTMLタグと何時間も格闘したりしたのも、今となってはいい思い出です。(当方だけでしたらすみません)
筆者の思い出話ばかりを書き連ねても仕方がないので、この辺りでフォレストページ+担当者のIさんにお話をお伺いしようと思います。
―フォレストページ+を設立することになったきっかけは?
ガラケーからの「見やすい・使いやすい」とスマホからの「見やすい・使いやすい」はイコールではないため、
ガラケーからの使いやすさを追求したフォレストページの仕組みをスマホ版表示にするだけでは不十分になってきたと考えたためです。

難しい設定は一切なしで、簡単にオシャレな創作サイトが作れること。
作成は簡単でも、拘りたくなったら自分流でどんどん作り込める細かな設定にもこだわりました。
―フォレストページ+の強みは?
これまではオシャレなスマホサイトを作ろうとしたら、CSSやHTMLタグについて理解して使いこなす必要がありました。
それがフォレストページ+であればあっという間に完成するうえに、スマホからも楽々更新することができるというのが一番の強みだと思います。
そして、この強みを実現させているオシャレな「公式テーマ」も毎週追加予定なので、これからますますこの強みは伸びていきます。



SNSは、良くも悪くも他人の評価が目に入ります。
自分に対する評価だけではなく他人の作品の評価も見えてしまうので、評価ばかりを意識して「書きたいもの」から「評価されるもの」を無意識に書くようになってしまうといったケースもあるのではないでしょうか?
サイト形式にもランキングサイトに登録することで「サイトに対する評価」を意識することはありますが、作品一つ一つに対する評価とは違うので、SNSよりも作風のブレにくい創作ができるのではないかと考えています。
―個人サイトならではの便利機能について教えてください。
フォレストページ+はBL特化という訳ではないのですが、BL的に活用するのであれば、作品をジャンルやカップリングで分けて公開できたり、更新履歴機能も各カップリングやジャンルごとに分けて使うことができるという点はやはり便利なのではないでしょうか。
ほかにも、一部の小説だけをパスワード制にしたり、読者登録しているユーザーのみに公開する設定なども可能なので、地雷避けにも最適ではないかと思います!
―フォレストページ+という新たなスマホ向け創作サイトサービスへの意気込みをお願いします。
サイトという形での自己表現は、決まったデザインの中に作品をはめこんでいくタイプのSNSとは違い、そのサイト自体や作品を載せているページのデザインやレイアウトまで含めたものだと思っています。また、既存の機能を自分流にアレンジできるのも、個人サイトの良いところなのではないでしょうか。
サイトのデザインから管理人さんの人となりを想像したり、作品に合ったデザインでより作品の世界観に浸れたりするサイト形式での創作活動全体をもっともっと活発にできるように、サービスを通して応援していきたいと思っています!
使い方が分からなかったり、困った時は全力でサポートさせていただきますので、お気軽にお問い合わせからフォレストページ+管理人に相談してくださいね!
Iさんの心強いコメントを頂いたところで、続いて大御所・フォレストページの生みの親であるMさんにもフォレストページについてお話をお伺いしました。
ちなみに、フォレストページの長い歴史の中でも、サービスの変遷などをこうしてインタビューのような形で公開するのは今回がほぼ初めてとのこと。歴史的瞬間(?)です!

当時はスマートフォンがまだなく携帯電話(いわゆるガラケー)の時代でしたが、あの狭い液晶と打ちづらいキーボードで文章をサクサク書いている若者をみて、「これは小説を書く人もいるのでは?」と思ったのがきっかけです。
また、当時はWi-Fiなども当然なく、パケット通信の時代でしたので、重たい画像や動画は「パケ死」と言われていました。その点、文章であればデータ量も軽く、小説は長時間楽しめるのもきっかけでした。
―フォレストページの強みは?
やはり「夢小説機能」ですね。
当時、魔法の◯らんどさんが有名でしたが、オリジナルで小説を書いている方が多かったようです。一方、フォレストページはいわゆる二次創作系が多かったので、小説の登場人物を読み手が好きに書き換えれるとしたらおもしろいなと思って実装しました。
また、「Web拍手」というコンテンツもフォレストページが他に先かがけて実装しました。
今でいう「いいね」と同じものになりますが、他人の書いた小説にコメントをするのはハードルが高い、でも何かリアクションをしたいという時に簡単に拍手が送れるボタンを入れたら使われるのでは?ということで実装しました。
―「夢小説」も「Web拍手」も、実はフォレストページ発!?
Web拍手は、読者さんからの反応をより受け取っているユーザーさんの方が長くフォレストページを使ってくださる傾向があったので、(恐らく)2003年頃に「既存のコメント機能よりもより手軽に送れるものを……」という意図で実装されたのですが、拍手のお礼文がランダムで表示される仕様などユーザーさんもこちらが想定していなかった使い方をたくさん生み出してくださっていました。
―夢小説機能でお馴染みのフォレストページですが、腐女子のユーザーも多かった印象です。
厳密な数字としては分かりかねますが、ケータイサイト全盛期は人気キーワードのTOP10はほとんどBLカップリングで埋まっていました。夢小説機能を使って主人公の名前を自由に設定できるBL小説を書かれていたユーザーさんも多かったのではないかと思います。
―フォレストページといえばブック機能も印象深いですが、こちらに力を入れるようになったきっかけは?
これはユーザーの皆様がブックを一番たくさん使っていただいたからだと思います。
前の質問の回答にもつながりますが、夢小説機能をどこよりも早く実装したことで、この機能を使って小説を書きたいユーザーさんが増え、その結果、ブックに力を入れるようになりました。
特に、ブックの章ごとのアクセス解析が取れるのはフォレストページのみですので、そこも重宝されているようです。
―印象に残っている企画などはありますか?
10年近く前ですが、よく映画の試写会やアーティストのライブイベントなどに、フォレストページユーザーを招待したりしていました。
その時に、いつもは直接会えないユーザーさんと会えて、いろいろなお話を聞けて参考になったのを覚えています。
また、最近はできていませんが、以前はグループインタビューを頻繁に行い、フォレストページの使い勝手などについて意見をいただいていました。多い時は2カ月に1回くらいのペースで。当時のスタッフには男性が多く、最新の流行などにはどうしても着いていけない部分もあったので、メインの利用層である女子高生の皆さんに「最近は何が流行ってるんですか?」「フォレストページどうですか?」と質問して生の声を届けてもらったりしていました。また、機会があればぜひやりたいですね(笑)
いかがでしたでしょうか。
筆者がBLに目覚めた頃は個人サイトが主流の時代で、PCサイトだけでなく携帯サイトを運営されている創作者さんも非常に多かった印象です。また、読み手としても携帯サイトを頻繁に閲覧していました。
もちろん今でも個人サイトを運営されている創作者さんはたくさんいらっしゃいますし、SNSにはSNSの良さがあるという大前提はありますが、その上で個人サイト全盛期を懐かしんでいる創作者さんや読み手さんも少なからずいらっしゃるのではないかと思います。
また、冒頭で風がダメージを受けていたこちらのフォレストページ+のTwitter広告ですが、実は創作者さんの間で少し話題になり、「黒歴史が……」「懐かしい!!」「夢小説……名前変換……ウッ頭が」といったツイートも多く見受けられました。ちなみに筆者も全く同じ気持ちです。

スマートフォンが普及したことで、現在は以前よりも大きくて綺麗な画面で自由にサイトを閲覧することができるようになっています。
フォレストページ+担当のIさんのお話にもありましたが、デザインを着せ替えたり作品の見せ方にこだわったりできるという点はやはり個人サイトならでは。
BaLoonのプロフィールでも、各SNSだけでなく個人サイトのURLを登録することができる仕組みになっておりますので、ぜひフォレストページやフォレストページ+を使って懐かしの個人サイト時代に思いを馳せてみてください!
【フォレストページ+】
URL:https://plus.fm-p.jp/
創作サイト作成サービス「フォレストページ」が、スマホ向けにパワーアップ!
夢小説機能、読者登録、なりきりチャットなどの機能が使えるほか、豊富なテーマで簡単にサイトのデザインを着せ替え!
趣味を全力で楽しみたい、全ての方を応援します。

星野しの
BLライター
BL創作サポートメディア「BaLoon」作家インタビュー・コラムを執筆。
過去にはBL情報サイト「ちるちる」にてライターとして記事の執筆を担当。
また、ユーザー小説投稿企画「ちるちる小説アワード」企画立案・運営。
上記企画はリアルイベントへと発展し、2016年5月にちるちる主催の「BLの宴」が開催。
過去にはBL情報サイト「ちるちる」にてライターとして記事の執筆を担当。
また、ユーザー小説投稿企画「ちるちる小説アワード」企画立案・運営。
上記企画はリアルイベントへと発展し、2016年5月にちるちる主催の「BLの宴」が開催。